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最高裁判所第一小法廷 昭和31年(あ)3408号 決定 1957年4月11日

主文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理由

弁護人堂野達也の上告趣意は、単なる法令違反の主張であって(なお所論のごとく自動車運転免許一時停止処分を受けていて法令に定められた運転資格がない場合においても、自己所有の自動三輪車を運転し、自己の不注意によりて他人を死に致した者は業務上過失致死の罪責を免れない。大審院判例集三巻三号二五九頁参照)、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

よって同四一四条、三八六条一項三号、一八一条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 真野毅 裁判官 斎藤悠輔 裁判官 下飯坂潤夫)

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